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"A family in the air"

3/21/10
Duration of FLT:1.6hrs
Route of FLT: PHNL-PHLU-PHNL
Instrument APP:ILS RWY4R, HNL
Normal T/O:2
Normal LDG:2

実はこの週、長男が学校の春休みだった。
その春休み最後の日曜日、思い出つくりというわけではないが、妻から「家族全員で飛行機に乗って他の島に行ってみてはどう?」という無謀な提案があった。というのも、妻は高所恐怖症なのである。同時に、飛行機の揺れがキライらしい。怖くて目も開けられないそうな。

家族持ちオイサンのちょっとした野望として、「パイロットになって始めて迎えるパッセンジャーは嫁さん」というのは十分にありそうな話なのだが、これまでに「乗ってみる?」と誘っても

「コワイからイイ」

としか返ってこなかったのである。

ハワイ諸島、ニイハウ(個人所有の島)とオアフを除いた残り6島、いずれも大自然を楽しむところだと思っている。そして妻はあまり大自然系のアクティビティを得意としていない。どちらかといえばショッピングが一番好きなようだ。

そして過去に長男と次男を個別に乗せて飛んだことがある。
長男は、最初のうちは良かったがTGLを続けると元気がなくなった。
次男は、離陸前に寝てしまった。
そして今は生後4ヶ月の三男もいる。

そんな一家5人が、セスナに乗って他の島に飛ぶ、というのだ。
それもショートXCでおなじみMOLOKAIのKALAUPAPA(LUP)と、LANAI(LNY)だ。
その理由は、

「今までに行った事がないから行ってみたいし、長男の宿題の日記のテーマにもなる。」

ということだった。

弁解のため説明しておくと、今までに家族サービスをしなかったわけではない。マウイやハワイを含めて、他の島に行きたいという要望があれば、いつでも民航機で連れて行くとは言っていた。ただ、トレッキングやシュノーケリングよりもショッピングが好きな妻がマウイ島やハワイ島にいっても、楽しめるはずがない。

「んー、やりたいことがハッキリと言えるのであれば、その島に連れて行ってあげるよ。」

といつも言い続けてきた。せっかく連れて行っても「つまんなかった」と言われるのが一番困るからである。

それがセスナで飛んでいってみたいと言い出したのだ。最初で最後になるかもしれないケド、FLT自体が目的になっているのであれば、それもいいと思い乗せて飛ぶことにした。

ところで、いろいろなことを考えた。
今までは自分1人だったから、例え洋上で着水する事態になっても、自分1人なら意識さえあってケガをしてなければ機内から脱出する自信はある。ただし、乳幼児がいるとなると、安全確保もより考えないといけない。

「Raft(救命いかだ)がいるな。」

Raftは個人でも購入できるが、1000㌦程度する。駐在期間も残り少ない、コレを買う気にはなれない。
次に機体の快適度、やはり12Fクラスの、アビオ、内装ともにしっかりした機体がいい。それにヘッドセットも人数分確保するなら、ウチのクラブではヘッドセットのレンタル(有料)が必要になる。

考えているうちに、Kさんのセーフティとして飛んだときのことを思い出した。Kさんトコのクラブでは、ヘッドセットは無料で貸してくれるし、たしかライト・ガンやライフベストも余裕があったはず。それに、Kさんが飛ばしてたN274MM、見やすいGPSにHSI装備、これは魅力だ。

Webサイトで機体の空き状況をUPしていて、日曜の午前中であれば4MMは空いている。
以前Kさんとこのクラブに訪問して確認したところでは、自分もレンタルできるらしいことを聞いた。Mr.MとのFLTの前にこのクラブのあるTハンガーに立ち寄って4MMを予約した。

「ところで、ラフトはある?」
「あー、必要なものはこのロッカーに全て入ってるよ。ライフベスト、ライトシグナル・ガン、ラフト、ヘッドセット、すべて無料だよ。」
「メンバーシップは?」
「あー、気に入ったら入ればいいよ。月25ドル。最初だけインシュランス・ポリシーの関係で75ドルだけどね。」

クラブメンバー価格で4MMが1時間139ドル、ウチのクラブより若干高いが、12Fも46Jも同じ値段設定であることを考えれば、ウチの機体が空いていないときの代替として使う分には悪くない。そして、ラフトがタダで借りられることは大きい。仮に不時着しても生存率が格段に向上する。これで、家族を乗せて飛ぶことができる。

「揺れるかな?」
「風はそんなに強くないよ。けど、ワイキキを抜けるまでは山肌の近くを飛ぶから、必ず揺れるよ。洋上に出れば安定すると思う。」

4人分のヘッドセットを準備する、意外に時間がかかる。後席は次男と、三男を抱っこした妻、右席が長男ということになった。パッセンジャーを座らせるにも時間がかかる。

「ところで、このクラブの飛行機飛ばすのって初めて?」
「そうだよ。」
「大丈夫なの?」
「あー、Kさんときに右席で飛んでるし、大丈夫だよ。」

12FはR型、4MMはSP型だが、自分にとってはどちらも同じ近年式のインジェクション機。飛ばせないという気はしなかった。アビオ関係は前回のKさんとのFLTで一通りイジッているし、わからないコトはない。
274mm.jpg

タイダウンを解いて、インスペクションを手早く済ませ、ENGをSTARTさせる。機体を動かしてRUN UP、調子イイ。

”HNL GND, N274MM at T Hanger with info "D", rq taxi for take off"

いつものAir Serviceでないのが不思議。そしていつもと逆方向から、前回のKさんがタクシーした道順でRWY4R at "F"まで進む。

そして離陸、若干ストール・ホーンが鳴き気味で、ノーズダウンで少し粘る。上がってからスグ、妻の様子を見ると目を瞑っている。

「アロハ・タワー見えてるよ。」
「怖くて見れない」

と言いつつも、デジカメでの撮影はバシバシのようだった。
daimondhead.jpg

Kokoheadを抜けるまでは揺れる。洋上に出てからは安定したが、それまでは結構上下動があって、航程の半分の地点で船酔いに近い状態になっていたかも。特に次男がやばそう。長男も以前のTGL状態に近くなりつつある。

当初考えていたルートはLUPはTGLでそのまま東向きに流すつもりだったが、準備に手間取り出発が遅れたこと、自分たちのスグ後ろに別のパイロットが44Mを予約していることからLUPよりも東を省略、さらに「気持ち悪い」を主張する次男のためにLUPにフルストップすることに。どうやら次男は下を向いていたようだ。

cliff0320-1.jpg

今日のLUPも煽りコンディション、右クロスウィンドのコンフィギュレーションで降ろすが中盤からまた左ウィングが少し持ち上げられ、RWYに対し若干斜めにコジるような感じで接地した。今日のLUPには、ダレもいなかった。

lupterminal.jpg

「これだけ?」
「スゲーだろー。コレ空港だぞー。でもさ、まわりの景色を見てよ。スゲーだろ。」
lupsean0320.jpg
「たしかにスゴイね。」

ひとまず地面に足をつけた妻は一安心の様子。次男は待合用のシートに横になっている。
なにもないのがLUPの良さ。遠くに見える断崖絶壁、風と鳥の囀りだけが聞こえる、とにかく頭が背伸びをする感覚というか、癒される。

そこそこに休憩したところでLUPを上がる。LNYに行くのはまた今度にして、そのままHNLに戻ることにした。ゲロ寸前の次男を右席に乗せた。MKK TWRにコンタクトしてTransit to Southをリクエスト。
cliff0320-2.jpg

その最中に次男がゲロ吐きとなった。
しかし、幸いなことに機内を汚さずに済んだ。
LUPのターミナルに紙コップが置いてあって、たまたま妻がそれを次男に持たせていた。そして次男はすべて、その紙コップの中に出したのである。おまけにその紙コップを三男の紙おむつで包むアイディアが功を奏して、服を汚すこともほとんどなく、ほぼ「完全犯罪」という形で処理したのだった。

これまでのFLTで、モロカイ島北海岸よりも南海岸のほうが雲が少ないことの方が多いことはわかっていたし、この日のSky Condtionもそうだった。少しでも揺れを押さえるためにTransit to Southを要求したのだった。そのまま2000ftでDirect CKHで飛ぶ。

HCFにコンタクトして、ILS RWY4Rをリクエストする。FRW2 ARRで戻ると、またワイキキ上空から揺れが生じるし、"Cleared to Land"のコールのタイミングによっては少々ダイブ気味のアプローチになりうる。やはりパッセンジャーを乗せているときはできるだけOff Shoreからアプローチしたい。次男はゲロのあと、落ちついたのかそのまま寝てしまった。RWY4RにSaftey LDG、ごく普通に降ろせた。

降りてきて家族の様子を見ていたが、それはそれで楽しそうな様子ではあった。もっとも長男と次男は飛行機がたくさん並んでいるランプの様子を見てはしゃいでいるだけかもしれないが・・・
妻曰く、「カラウパパはもうイイ。けど、他の島には行ってみたいかな。」
マウイ島のカフルイにある、ドーナツ屋に行きたいのだそうだ。次はIFRかな。であれば、FWY4DEPは回避できるし、雲上飛行も楽しめる。ただ、カフルイのアプローチは天気次第では相当揺れることはまだ伝えていない。


正直、初めて家族を乗せたもんだから、操縦そのものよりも「落ちたときはどうしよう」とうことの方が気にかかっていたが、無事に戻ってくることができた。ウチの家族のFirst FLTは必ずしも快適ではなかったかもしれないが、「とんでもなく辺鄙な飛行場に行った春休み」が家族の記憶に残ってくれれば、それで十分だ。

さて、ウチの家族は今後も乗り続けるのか?
また乗せてと言われれば乗せて飛ぶだけ。けど、当分はご要望がなさそうだ。
274mm2.jpg

これまでの飛行時間:208.4Hrs

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KOMMYthePILOT

Author:KOMMYthePILOT
このblogでは、FAA Commercial Pilot(ASEL, AMEL) with Instrument Rating(事業用固定翼単発・多発操縦士+計器飛行証明) KOMMY(元ハワイ駐在員:現在は日本在住)のFLT(Flight)の模様をお送りしています。


ちなみに、
1970年生まれ、九州生まれの"おいさん"です。
(ウチの地元では、"おじさん"のことを"オッサン"と言わずに、"おいさん”と言います。)

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