スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

"With TARO"

2/5/10
Duration of FLT: 5.5hrs
Route of FLT: PHNL-PHLU-PKUP-PHKO-PHNU-PHNL
Simulated Instrument: 3.6Hrs
Instrument App:1(VOR or TACAN RWY3 + ARC LNY)
Normal T/O:5
Normal LDG:5

ここんところ似たようなXCばかりなので、正直このブログの読者の皆様にとっては、面白くないネタが続いているかもしれない。
しかし、PIC XCで50Hrs、Hood or Actual Instrumentで40Hrsという壁を乗り越えないことには先に進まない。
そして、今日は待望のセーフティ・パイロットを迎えることができた。

TAROくん、自分と同じスクールで学んでいる若者だ、おまけに同郷だ。TAROくんは去年の12月にPrivateを取得し、現在自分と同じくIFRの訓練中だ。
以前からセーフティをお願いしていたのだが、なかなかお互い都合が会わず、やっと本日実現した2メン・クルーでのFLTだ。


機体は100Hrsのメンテから仕上がったばかりの12F。オーナーのMr.D(ウチのクラブに機体をリースしている。)が、メンテを頼んでたハンガーからタクシーして持ってきてくれた。早速プリフライトをしてみる。オイルが黒くない!新品と同じ色だ!

ルートについては、いつもと同じコースをたどることにした。なんでも、TAROくんはモロカイ島北部の断崖絶壁を見たことがないという、ならば見ていただこう。
今回、セーフティをお願いするにあたってのポイントは2点、雲からのセパレーションと、トラフィックの見張り。FWY4で上がってKOKOHEAD VORTAC(CKH)に差し掛かるところで、正面に雨が見えた。その上には低い雲。まだDeparture Procedureの最中なので、これを避けるためにはATCに許可が必要だ。ただ、その雨の向こう側が明らかに晴れていることがわかっていたことと、雲との十分なセパレーションが取れたことから、雨の中に入ってみた。そして予想どおり視界がふさがれることもなく、スグに抜けた。そこから先、もうモロカイ島が見えていた。視程はイイ。

CKH R086をフォローすると、モロカイ島のILIO PTに達する。まずはこいつをトラックするためにHoodをつける。

「じゃ、今からHoodをつけます。正面方向に雲が出てきた場合は、高度を変えるか水平に避けるかを教えてください。また、トラフィックの見張りもよろしくです。ATCからトラフィック・インフォがきた場合は、TAROくんが応答してください。モロカイ島の陸地に差し掛かったら教えてください。」

ということで、Hoodでの操縦スタート。最後にHoodを着けたのがこないだのHoldingの練習のときだったから、2週間近くHoodで飛んでいない。けど、特に困難はなかった。途中、TAROくんが、

「正面に雲があります。HDG060で避けましょう。」

と的確にセーフティをこなしてくれる。

ILIO PTに差し掛かったら、Hoodを外してビジュアルでの飛行に戻る。KALAUPAPA(LUP)をいつもどおり目指す、そのためにMOLOKAI TWR(MKK)にCLASS D AIR SPACEのトランジットを要求。MKK TWRはいつも”Transition approved”の短いセリフで返してくる。


LUP RWY5に降りる。他のパイロットを乗せてのLDGは若干緊張するが、なんとか決まった。12Fの機体性能に助けられたのか、接地のときには「キュッ!」という音が聞こえた。TAROくんからは「Nice LDG」のお褒めの言葉を頂いた。まあ一安心。

TAROくんもLUPのこの空気は予想外だったようで、気に入ってもらえたようだった。

LUPを出てからは、ビジュアルのままモロカイ島北海岸を経由し、東側へ抜ける。滝のポイントも教えておいた。
そのままラナイ島北海岸を経由し、LANAI VORTAC(LNY)R107をトラックすべく、再度Hoodを着用した。マウイ島を右に見る頃からHazyになってきた。そして、UPOLU(UPP)、KONA(KOA)とFLTは順調に進んでいった。

折角なのでKOAで昼飯を食べようと試みた。Webで調べた限り、KOAにはロコモコの旨いレストランがあるとかないとか。ランプからどうやって空港ターミナルへ行くかは、事前にMr.Mに聞いておいた。TWRのすぐそばのセキュリティに話しかけると、スグに出してくれた。
で、肝心のレストランを探すが、どうやらチェックイン・ゲートの内側!

「なんだよ~!」

その他には空港ターミナルの反対側にスナック・バーがあるだけで、なんとなく腹に溜まりそうなものが置いてなさそうだ。とりあえず退散。

KOAからはKONA VORTAC(IAI)R310をトラックすべくHood着用で飛ぶ。LNYまで20DMEまできたところで、TAROくんにLNY上空の雲の様子を聞いたところ「問題なし」とのことだったので、HCF APPにVORDME RWY3 APPをArc付きでリクエストしてみた。すると、これがApproved。IntentionはFull Stop、HCFはFull Stop後にHCFの周波数で連絡するように言ってきた。Hoodのまま10DMEのArcを描いて、LNY025Courseをインターセプトする。
VORorTACANRWY3LNY.jpg

「イイ感じですよ、VORが正面にあります。」

Minimumまで降ろしてLNY 1.2DMEでLook Upする。確かに目の前(正確には左前方)にRWYはあったが、高度が高すぎたので一旦パターンに入ってからLDGした。
HCFが言ってたとおり、地上からもういちどHCFにコンタクトして「地上に降りた」と伝えた。HCFからは”Thank you very much”とだけ帰ってきたが、他にアプローチするトラフィックでもいたのだろうか。

さて、ここからちょっとしたハプニングがあった。実はこのLDGのFinalあたりから、Announciatorの「VOLTS」サインが点滅し始めてきていた。ENGの回転数が下がるとオルターネーターの発電量も下がるので、バッテリーが古かったりすると低回転時にはありうる話だ。実際、タキシング中やアイドリング時にはこのサインが出ることがしばしばある。
で、LNYで休憩したアト、HNLまでの最終レグに向かうべくRWY3を上がって、Dwonwindに入って上昇しているとき、またこのVOLTSが点滅し始めた。もちろんENGはフルパワーだ。そして、Ammmeterがチャージしている様子がない。

「だめだ、降りよう。」

そのままBase、Finalと進んで再びLNYに降りた。おそらく、オルタネーターによる発電、充電が正常に機能にしていない。ということはバッテリーアウトになる可能性がある。最も怖いのは、無線が使えなくなること。NO FLAPsでのLDGも覚悟する必要があるかも。今日は視程がすこぶるイイ。LNYを上がってモロカイ島を見ながら北西に飛べば、時機にオアフも見えてくるはずだ。だからNAVは動かなくでも大丈夫だ。けど、HNLから30NMではトランスポンダの作動が義務付けられている。当然バッテリーが死ねば、トランスポンダも止まる。さて、どうする?

自分ではどうしようもないので、クラブに電話した。出たのは受け付けの上品なおば様。このレディは、46Jとか12Fとかいう用語が通じない。
ひとまず、クラブオーナー兼スクールの校長Mr.Mか、ディスパッチのMr.Cと変わって欲しい旨を伝えるが、2人とも不在。仕方がないので、ゆっくりと状況を伝える。

「今、ラナイに降りている。警告等に「VOLTS」の表示が、点滅、それからたまに点灯する。バッテリーとオルタネーターの問題だと思う。このままでは安全でないため、飛べない。アドバイスが欲しい。Mr.MかMr.Cに伝えてくれ。」

TAROくんも電話でイントラに連絡してくれて、こっちの方が早くコンタクトが取れた。イントラMr.Jにひとまず状況を説明する。オルタネーターのファンベルトが切れてないか、RUNUPはやったか等々いろいろ聞かれたが、

「ベルトはちゃんとある、フルパワーの上昇中に表示が出たんだ。充電も全くしない。なによりも、100Hrs終わったばっかりだよ。」

最終的に、ハンドヘルドの無線機を持って、Mr.JがLNYまで救援にくるようなコトになった。
さて、やれることはナニかないかと探しては見るが、コレといって思い浮かばない。想像の範囲では、オルタネーターとバッテリーをつなぐ線が切れてるとか、ターミナルが緩んでるとかだと思うのだが、なにぶん車のボンネットを開けるのとは訳が違って、ドライバーを手に持ってみたものの、どのネジを緩めればカウルが外れるのかも見当がつかない。

とりあえず、RUN UPをやるか。

ENGをまわしてブレーキに思いっきり踏力を込めて2000rpmまで回す。アビオのマスターSWはOFF、ひとまずVOLTSは表示されない。で、アビオ・マスターをONにすると・・・VOLTSが点滅し始めた。そして、AmmeterはDischarge方向へ向かい、FLAPsを動かしてみたらさらにDischarge方向に動いたので、ソコでやめた。

仕方がないので、ターミナルビルに行って休憩することにした。この間、アレこれと今日のFLTを思い起こしみたが、コレといって思い当たる節がない。LDGがラフすぎてターミナル(想像)が外れた?いや、最近はもうドシン系のLDGはやってない。Hazyな空域でAnti Collision LightとNAV LightをONにしたから?いや、そんなこと言ってたらNightなんかどうするんだ。
あとはTAROくんと他愛のない話をして、ただただMr.Jがくるのを待っていた。この間、クラブオーナーから電話がかかってきて状況説明、12FのオーナーのMr.Dから電話がかかってきて同じく状況説明、HNLでは結構心配してたりして。

3時間ほど経って、もうそろそろ救援機がくるだろうという頃に、ランプに戻った。そこから待つこと約20分、西側から進入してくる1機のセスナ、LDG Lightを点灯している。

「まちがいない、アレだ。」

映画の遭難シーンでよくあるような、救援の飛行機や船に手を振るような感じで、自分も大きく両手を振った。


RWY21に降りたのは540、中にはMr.Jの他に2人乗っていた。
1人はMr.Jの知り合いで、もう1人は・・・メカニックか?
そうこうしているうちに、Mr.Jがテキパキと準備を始めた。

「ハンドヘルドの無線機を持ってきた。最終手段でコイツを使う。バッテリーを最も食うのはトランスポンダだから、それが必要なHNL 30DMEに入るまではトランスポンダをOFFにして行こう。その他、不要なアビオもOFF。オレがこの機体に同乗する。」

「え?じゃあ今飛んできた540は?」

「ああ、あいつら今からMKKに行って2人ピックアップするんだって。」

ということで、12Fに野郎3人が乗り込むことになった。重量的には決して軽くない方だと思うが、それでも12Fは軽々と上昇していった。「ひょっとすると、4人で飛んでも大丈夫かもな、コレ。」そんなことを考えながら、ビジュアルでモロカイ島を右に見ながらHNLへ向かった。

Mr.Jは眠そうでアクビばかりしていた。んで、アクビしながら「Mm・・・・Exciting~」と言っていた。機内の笑いを誘っていたが、コレはおそらくTAROくんと自分を極度に緊張・心配させないための気遣いだろうと直感した。Mr.Jはハンドヘルドとヘッドセットを接続し、PTTボタンもヨークに付けている。バッテリーがアウトになったら、ATCとの交信自体はハンドヘルドで担保される。(ただし、期待の無線機よりもパワーが小さい分、距離が遠いとこちらの送信はATCに届かないかもしれない)あとはNo FLAPsのLDG、トランスポンダなしとなるので、たぶんDecrare Emergencyとなるのだろうと予測した。要は、バッテリーがHNLまでもてばそれでいい。

HNLでは当初ILS RWY4Rのアプローチをするつもりでいたが、ココは当然最も早く降りられる方法をとる。FWY2 ARRだ。最近の自分にとっては、このFWY2ARRの方がHoldingよりも鬼門になりつつある。ずっと2000ftを保ったまま飛行場のスグそばまで飛び続けるのは、あまり気持ちいいものではない。しかし、今日のTWRは早めに"Decend to Pattern ALT”をコ-ル、ノーマルなアプローチをすることはできた。

Mr.Jを隣に乗せて飛ぶのは初めてで、LDGを披露するのも初めて。たぶん自分のラウンドアウトの開始タイミングが他のパイロットよりも遅いのだろう、Mr.Jの手が一瞬ヨークに伸びたが、バウンドすることなくラウンドアウトに入るとその手を引っ込めた。そしてSafety LDG。

LDG後、Mr.Jの言うとおり、”Pacific Aviation”までタクシーすると、メカニックが待ち構えていた。そこに12FオーナーのMr.Dもいて、オルタネーターについて話し合っているようだった。
とにかく、全員無事で、機体も持ち帰ってHNLに帰ってくることができた。

その後聞いた話では、12Fはオルタネーターに不具合が合ったようで交換することになった。どうやら1週間程度かかりそうな感じだ。
クラブ・オーナーのMr.Mからは、「いい判断だった」と誉められた。レスキューに関して礼を言うと、Mr.Mは

「It’s our team work.」

とだけ言った。もうこの一言で、なにもかもが理解できた気がした。


イントラのMr.Mにもこの話をしたところ、

「いい判断だ。大抵の人間は、そこで大丈夫だろうと思い、飛んでしまう。結果的には、なんの問題もなくHNLまで戻ってこれるかもしれない。けど、どこかで誰かがそれを発見しないと、誰かが危険な目に合う。」ということだった。

また、Mr.Mは、こうも言った。

「にしてもKOMMYはいろんな経験をしているな、PTTがこわれたり、オルタネーターがアウトになったり・・・」

そりゃ自分だって経験しなくていいものはせんでいいんだけど・・・

TAROくん、Safteyお疲れ様でした。
また今度よろしくお願いします。
TAROくんのblog(今回のFLTの模様)はこちら


これまでの飛行時間:174.3Hrs

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

KOMMYthePILOT

Author:KOMMYthePILOT
このblogでは、FAA Commercial Pilot(ASEL, AMEL) with Instrument Rating(事業用固定翼単発・多発操縦士+計器飛行証明) KOMMY(元ハワイ駐在員:現在は日本在住)のFLT(Flight)の模様をお送りしています。


ちなみに、
1970年生まれ、九州生まれの"おいさん"です。
(ウチの地元では、"おじさん"のことを"オッサン"と言わずに、"おいさん”と言います。)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2アクセスカウンター
FC2オンラインカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。