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"That is our house, my son."

12/19/09
Duration of FLT: 0.8hrs
Route of FLT: PHNL-PHJR-PHNL
Normal T/O:4
Normal LDG:4


IFR訓練の3回目のFLTの前日の土曜日、初めて家族をパッセンジャーとして迎えた。6歳の長男だ。

嫁さんは根っからの高所恐怖症、飛行機は嫌いではないはずだが、やはり小型機という響きには若干の恐怖心があるらしい。
飛行時間も130時間を超え、HNLローカルのFLTであれば問題ないだろうと、長男をTGLに連れ出した。

島半周ではなくTGLにしたのは理由がある。もちろん、初心者なので普通に考えると島半周がイイのだが、相手が子供だと事情が変わってくる。というのも、「オシッコ行きたい」「気持ち悪い」「帰りたい」というのを我慢できるかどうか、飛んでみないと分からないからだ。仮に島半周(全行程約1.0Hrs)で飛んでていて、North Shoreあたりでこのセリフが出たら、HNL戻るのに20分はかかる。LDGとTAXI、ENG CUTまで入れるともっとか・・・

「じゃ、今から帰るから、30分我慢してね」

これで聞き分けられる子供ならいいけど、例えかわいい我が子であっても、これだけは上がって見ないとわからない。
知り合いで「家族でFLTに出た」という人がいたが、5歳くらいの男の子が機内で興奮して、ずっと叫びっぱなしだったらしい・・・ただでさえ聞き取るのに集中力を費やしているHNLのATCなのに、隣で騒がれたら堪らない。(最終手段はヘッドセットを抜くだけだ。)

これがKALAELOA(JRF)なら「帰る」と決めてからENG CUTまで20分はかからないだろう。

ということで、今日はパッセンジャー第一の短めのTGLをすることにした。

で、機体。
今日は27Fを予約していた。というのも、この次の日の訓練用に12Fを予約できず、かわりに27Fを押さえていた。ならばその前日に完熟をかねて飛んでみようということで、27Fを予約した。全く同じC172Rなので、基本的に問題ない。

キーとブックを保管ロッカーから取り出し、飛行履歴を確認して見る。午前中に誰か飛んでいるようだ。RMKSを見ると、

「TRASPONDER indicates 200ft lower alt」とあった・・・・・

「え~?マジで?」

トランスポンダ自体はVFRには必要ない。ただし、HNLはClass B Air Spaceなので、トランスポンダは必須になる。トランスポンダは位置と高度情報をATCに送信する。この日以前にも高度のデータ送信に誤差が出ている。
念のためFARを読み返してみたが、Class Bでトランスポンダは必要、ただしその高度許容誤差は書かれていない。もっとも、トランスポンダは高度を100ft単位でしか送信しない。これで200ftの誤差というのは、もはや狂っている状態だ。午前中に27Fで飛んだパイロットは、このエラーをDiscrepancyとしてブックに記載している。通常コレはメカニックに確認してもらう必要がある。念のため、スクールにいたアシスタント・チーフ・イントラにも聴いてみたが、トランスポンダの高度通知200ftの誤差は、やはり許容できない。

12Fか46Jが空いていたので、どちらに乗り換えることにしたが、この2機のブックが保管ロッカーになかった。フロントオフィスに行って見ると、カウンターの上に置いてあった。これは、機体に問題があることを意味していた。

最後の砦、N66540にかけることにした。540は過去に2回ほど飛んだことがある。このクラブで唯一、自分がクッションを必要としない機体だ。ただ、以前無線機のボイスが小さいという問題があったので、避けていた機体だ。自前のノイズキャンセリング・ヘッドセットを信頼して、540に乗ることにした。


長男を右席に座らせてベルトを締める。長男も乗り物は全般が好きだから、興味を持ちながらあれこれ見ている。
in540.jpg

「イイ?このスイッチやハンドルには触らないこと。それからこのドアのノブ、これを飛んでいるときに触るとドアが開くから絶対に触らないこと。気持ち悪くなったらスグ言うんだよ。それから、ヘッドセットからなにかおじさん達が喋っているのが聞こえてきたら、静かにしてください。わかりましたか?」
「ハイ!」

ENGをまわしてTAXI、RWY TAXIWYに入ると、民航機に乗っているときにしか見ることのできない風景に喜んでいた。ただ、正面ではなく、横を見ている。6歳児には正面の計器パネルが邪魔なようだ。RH3でHNLを離陸、ずっと横を見て風景が変わっていく様子を楽しんでいる。父親の予想に反して、ずいぶんと大人しく楽しんでいる。

「気持ち悪くない?」
「大丈夫」

JRFでTGL、本数は・・・長男がヤバくなる手前まで。
HNLはN~NEの風だったが、ATISを聞くとJRFはなぜか南風。RWYも22だった。
やることは同じはずなのに、やはりなぜか苦手意識のあるRWY22。LDGは普通に決めることができた。

「ハイ、それじゃあ降りますよ~・・・ハイ、そんじゃ、また上がって着陸の練習をします~、面白い?」
「面白い」
「もう帰る?」
「まだ帰らない」

こうやって長男の様子を手探りで確認しながら飛んだ。

3本目に入る前、なんとなく車酔いのような雰囲気があり、Finalで

「帰る?」と聞いたところ」、
「帰る」

と返ってきたのでRight Downwind Depをリクエストした。

APPにコンタクトする頃になると、気持ち悪いのを我慢しているような顔をして、目をつぶっている。

「気持ち悪い?」
「気持ち悪くない」
「ゲロがでそうになったら、早めに言うんだよ」

Ford Islandから徐々に降下してパールハーバーの軍港を望む。すでにCleared to Land RWY4Lはコールされている。Downwindに入ってAbeam Numberにかかるところで、TWRがこう言ってきた。

”N540, Make short approach”

「え~?子供乗せているのにShort Approachはどうなの?」

と思いつつも、受け入れてしまった。パワーアイドル、フルフラップ、Baseで4Lのスレッショールドを正面に捕らえ、半分祈るような気持ちでアプローチする。スレッショールド直上75kt、若干速いがイケる。ラウンドアウト、フレア、そしてタッチダウン。ま、普通のLDGだ。CARB HEAT OFF、SQUAWK STBY、FLAPs Upのチェックリストをこなしながら、同時に長男の席の窓を開けてやった。酔っているとすれば、フレッシュエアが気持ちいハズだ。 

エプロンに到着してENGをCUT、長男は「面白かった」と言うだけで、スグに「トイレに行きたい」とも「ゲロが出そう」とも言わなかった。
ただ、ENG CUT直後に

「また乗りたい?」

と聞いたら、

「もう乗りたくない」

と言われた・・・

別のセスナがRWY4Rを上がっていって、スグに左旋回、そして自分たちの真上を100ftくらいの高度で南に飛んでいった。

「また乗りたい?」
「乗りたい」


6歳でセスナ搭乗、考えて見れば自分が6歳のころには考え付きもしなかった。また乗せるかどうかは本人に決めさせるとして、次は次男(4歳)の番だ。大人しくしてくれればイイんだが・・・

これまでの飛行時間:137.4Hrs

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KOMMYthePILOT

Author:KOMMYthePILOT
このblogでは、FAA Commercial Pilot(ASEL, AMEL) with Instrument Rating(事業用固定翼単発・多発操縦士+計器飛行証明) KOMMY(元ハワイ駐在員:現在は日本在住)のFLT(Flight)の模様をお送りしています。


ちなみに、
1970年生まれ、九州生まれの"おいさん"です。
(ウチの地元では、"おじさん"のことを"オッサン"と言わずに、"おいさん”と言います。)

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