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"A Healing Tour FLT"

12/09/09
Duration of FLT: 2.8hrs
Route of FLT: PHNL-PHLU-PHNY-PHNL
Normal T/O:3
Normal LDG:3

本社から上司が出張でハワイに来ることになった。
それも直属ではなく、かなり上に位置するエグゼクティブだ。さらに、単独での出張だ。仕事関係でのサポートはもちろん、空いている時間のつぶし方も含めて、本社からは、

「全面的によろしく頼む」

と頼まれてしまった。

謙遜せずに言うと、自分たちの仕事は相当な激務だ。そして出張でホノルル、仕事は仕事でこなしていただき、オフはオフで楽しんでいただきたいと考えていた。ご本人のご希望に沿うようにいろいろなアレンジをしてみた。そんな中、木曜日の午後がまるまる空くことになった。ここで思い立ったのが、XCで見ているカラウパパからみたモロカイ島北海岸の断崖絶壁、同じくモロカイの滝、そしてラナイの牧歌的風景だ。これは普段忙しいヒトには癒しになるに違いない。

PrivateのCHKRIDEでエグザミナーから言われたのは、「初心者を乗せるときは、あまり揺れないように気をつけてあげたほうがイイ。そして、TGLなんかは慣れてからだろうね。」だった。幸いにしてこの週の天候はすべて快晴。風も弱く、初心者の小型機FLTでも問題なさそうだ。

出張間の雑談でご本人にモロカイの滝や断崖の話をしているうちに、「では実際に見にいってみますか?」ということになり、木曜日のTour FLTが決定した。

せっかくなので、オアフのノースショアを経由して、ドール・プランテーション、ノースショアのビーチ、Kahuku PT等を回ってからモロカイへ進み、KALAUPAPA(LUP)で小休止、そのままLANAI(LNY)に渡って小休止、最後にHONOLULU(HNL)に戻るというルートをとった。

機体は12Fを押さえていたのだが、前日にクラブのディスパッチから連絡があり、46Jに変更。理由を聞いてみると、12Fに故障が発生したらしい。46Jはここのところバッテリーに問題があったが、確認してみると問題はなさそうだ。念のため、FLT前日の午前中に46Jで飛んだMr.M(校長)にバッテリーの件を聞いてみると、問題ないとの回答を得た。

REDHILL3で出発し、Wheelerのclass Dwpトランジット、ノースショアに出てからは海岸線をフォローする。予報ではノースショアは6m級の波があるはずなのだが、なんとなくそうは見えない。そして上空はさど揺れていない。高度は1,500ft、この辺のルートはいつもの島1周とは逆の飛び方だ。

Kahukuに到達してからは、HCF APPにFlight following をリクエストしてMOLOKAI VORTAC(MKK)のR295をフォローしてダイレクトでモロカイに向かう。ジェネアビの基本で言えば陸地沿いで飛んでいくのがセオリーだが、どう頑張ってもMid Channnelを飛ぶときは飛ぶんだし、落ちるときは落ちる。ATC側も「海岸線沿いじゃないの?」と聞いてきたが、MKKダイレクトを選んだ。高度1,500ftで飛んでいると、頭上にSCTの雲が出てきたため、高度を3,500ftまで上がった。海面は見えているので問題ない。にしても、無風で機体も安定している。
↓無風のイメージ
sea mini


なんとなく霞んでいるな・・・と思いつつ飛んでいると、目の前にモロカイの海岸線が現れた。ここでFq changeをリクエストしてMKK TWRにコンタクト、class Dを抜ける。このあたりからLUPのパターン高度に合わせていくべく、徐々に高度を下げて断崖の頂点が目線の高さになるように飛んでみた。

「どうですか?これがモロカイの断崖絶壁です。」
「うん、これはスゴイね」

右席の上司も満足いただいているようだ。

そのままLUPに向かって風向を確認。ウィンド・ソックが見事に真横を向いている。飛ぶ前の予報確認では、風は10kt前後のはずなので、それがそのまま横風になったとしても、降ろせなくはない。RWY5にアプローチを始めるが、それほどに横風を感じない。とはいえFLAPsは念のため20°、アプローチも70ktと直進性を向上させる。ウィンド・ソックは依然として真横、Short Finalで、

「少し跳ねるかもしれません」

と言って、ラウンドアウトに入る。スグに接地しようとせず、徐々に下がってくるのを我慢する。下がったら少しヨークを引き、また粘る。ウィング・ローもしてみたが、あまり横風は感じない。それでもHead windは強めだったようで、ストールホーンは鳴らないまま、軽くストンと接地。なんとかパッセンジャーをビビらせずに済んだ。

↓LUPの様子。(当日の画像ではありません)
mololai 46j


都会の喧騒の中で激務をこなしている上司にかけた一声は、

「ホノルルもハワイですがここもハワイです。いっぱい深呼吸してください。」

目の前に広がる大自然、聞こえるのは鳥の声や風、そして波の音だけ。多くの日本人観光客が行こうともしないだろうこの場所にお連れしてみて、上司は本当に満足な様子だった。

LUPで上司に深呼吸してもらったアトは、モロカイ島北海岸の滝を見に行く。以前、Mr.Gとマウイ島へのXCに出たときにはあちこちから勢いよく滝が流れていたが、今日は枯れているようだった。それでもしばらく飛んでいると、滝はあった。眺めはもちろん雄大だ。そんなか上司が右側にヘリを発見。その先に、とても大きな滝から水が落ちていた。ちょうどその滝が断崖の谷間になっていて、ヘリは滝の手前でホバリングをしていた。なるほど、ヘリはそういうコトができる。
↓画像はイメージです。
molokainorth-mini.jpg

モロカイ島北海岸をフォローし終わってマウイ島が現れたところで、LNYに向かう。途中、ラナイ島北海岸にある座礁船を眺める。ここはダイビングスポットでもあるらしいが、今まで見たことがない。自分でも初めてだったが、ここで右回りのTurn around a pointをしたあと、LNYへ向かった。
LNYに立ち寄った理由は、エプロンから見た風景が、LUPのような断崖絶壁とは異なり、牧歌的でのどかな風景だからだ。ここまでで2時間飛んでいるので、上司に水を差し出した。今回は片手サイズのクーラーボックスに水のペットボトルと氷を入れて機内持ち込みしておいた。この風景を見ながら飲む水は、うまいに違いない。(でもPICである自分は、トイレ・エマーを避けるため、飲まなくても大丈夫なら飲まずにいる。)
↓画像は当日のものではありません。
lny-bokka.jpg

HNLに戻るのはいつもどおりLNY R294をフォローするコース。HCF APPにFlight Followingをリクエストする前にATISを確認しておきたかったので、ATIS127.9MHzとHCF APP119.3MHzをスイッチしながらモニターする。ところが、LNYとKOKOHEAD VORTAC(CKH)の中間点まできてもATISが聞こえない。これはおかしい。念のためCOM1とCOM2を切り替えてみると、COM2で聞こえなかったATISがCOM1では聞こえ始めた。RWY4/8を使用中、wind、QNHを確認。HCF APP119.3MHzへコンタクトする。
ところが、いくら呼び出しても応答しない。4回目くらいで応答してきたHCF APPが言うには、

"Contatct HCF APP, 124.1"

ハイハイ、124.1ね。
"HCF APP, N9846J, currentry CKH R115, 25DME, rq flight following HNL"
"N46J...HCF APP, uh...contact HCF APP on 119.1"

え?また?しかも119.1ってClass B入域の周波数じゃん。
とはいえATC指示なのでそのまま119.1にコンタクト。すると、

"Proceede direct CKH"
・・・そんだけ?まだ入域には距離があるらしい。とにかく、CKH直行コースを取る。
ほどなくして、オアフ島が見えてきた。どうやら風に流されているようで、予想よりも東から入域しようとしている感じだった。正面にカネオヘが見える。

FWY2ARRでクリアランスが出た。同時にEnter RWY4L left Downwindの指示。これは少々迷った。というのも、FWY2はH1フリーウェイをフォローしてHNLに戻るのだが、ATCがイイというまで高度2000ftを維持しないといけない。けど、4Lのdownwindに入るということは、その時点ではパターン高度に降ろしてイイということか?これまでの経験では、余裕を持ってLDGクリアランスをくれていたので、あまり悩むことがなかった。そして、前回のKONA ARRから高度処理できなかった結果のGo Aroundが頭をよぎった。
そんなことを考えつつも「あ、これがハナウマベイですね、あっちがハワイカイという金持ちが住んでいるエリアです。」と案内を続ける。

↓ハナウマ・ベイ(画像は当日のものではありません)
hanauma mini

↓ハワイカイ(画像は当日のものではありません)
hawaiikai mini

APPからTWRへハンドオフ、コンタクトすると、よく覚えていないのだが、Enter left downwind RWY4Lか、continueのどちらかだったと思った。この時点で高度を降ろし始めた。すると、Downwindに差し掛かるところで、TWRが「2000ftより下に降りるな」と言ってきた。すでに高度は900ft。いったん1,500ftまでの上昇を指示されたが、スグに"Negative, Cleared to land"と返ってきた。
これで例えDownwindであってもATCが下げてイイと言わない限り、2000ftを維持する必要があることがハッキリした。けど、Downwindで2000って、絶対にGo Aroundだと思うんだけど・・・

まあそんな悶着も右席の上司にはわからないように裁き、RWY4LにSaftey LDG。今日のLDGはすべて及第点だった。無風コンディションも手伝って、上司にとっても思い出に残る快適なFLTになったようで、。非常に満足いただいたようだ。

日本人旅行客のうち、どれくらいの人たちがモロカイ島の断崖絶壁や滝、ラナイ島の牧歌的な風景を知っているだろうか?ハワイはホノルルのような金持ち向けリゾートである反面、実は大自然を堪能できるところでもある。精神的に疲れているヒトには、ぜひカラウパパやラナイで深呼吸してもらいたい。それを自らのFLTで提供できたことは、自分にとってもとても嬉しいものだった。

フライング・クラブに戻り、自分の水をクーラーボックスから取り出す。キンキンに冷えていた。パッセンジャーにも満足いただいたことと、達成感のようなものを感じ、一気に飲み干した。もちろん、とても旨かった。

これまでの飛行時間:132.2Hrs

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KOMMYthePILOT

Author:KOMMYthePILOT
このblogでは、FAA Commercial Pilot(ASEL, AMEL) with Instrument Rating(事業用固定翼単発・多発操縦士+計器飛行証明) KOMMY(元ハワイ駐在員:現在は日本在住)のFLT(Flight)の模様をお送りしています。


ちなみに、
1970年生まれ、九州生まれの"おいさん"です。
(ウチの地元では、"おじさん"のことを"オッサン"と言わずに、"おいさん”と言います。)

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