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A First flight after a five-years blank.

04/18/09

5年ぶりのフライトになる。

正直、エプロンに出るまでは少し怖かった。
というのも、イメトレの一環でプライベート・ライセンス訓練中もしくは取得済みのパイロットたちが開設しているblogを見ているうちに、その内容に呑まれるような錯覚を覚えたからだ。

blogの大半が、例えばファイナルアプローチが安定しないだとか、マニューバがうまくいかないだとか、
そりゃもちろん生まれて初めて経験する内容だからわかるんだけど、ネガティブなものが多くて、知識の復習のためには参考になっても、自分の自信を取り戻すのにはジャマになっていたようだ。
この「ジャマになっていた」という過去形も、久々にヨークを握って降りてきてから言える言葉なのだと認識した。
つまり、結果から言えば、5年間のブランクからくる不安を、1時間のフライトで解消することができた、そんな有意義なフライトだった。

4/18、14:15、ホノルル国際空港内Moore Air。
イントラのMr.Gとの約束の時間にスクールに到着した。これまでに50時間程度の飛行時間があるとはいえ、内心「前みたいに飛ばせるのか?」という不安が心中の大半を占めていた。

以前訓練を受けていたのは、アメリカ本土のペンシルバニア州のアレゲニーという空港で、管制塔との交信はあるものの、それほど難しさを感じることなくこなすことができた。
で、今回は「ホノルル国際空港」である。正直、飛来する飛行機の数がハンパなく多い。
おまけに、ClassBという空域カテゴリーに分類されるホノルル空港は、その空域を出入りするのに許可が要る。
簡単に言えば、たくさんの飛行機が空域内に存在するため、管制官は早口になるし、ルールをやぶればペナルティもあるし、なによりも、空中衝突の危険性が高くなる。
言うまでもなくハワイはリゾートであるし、その観点から言えばエアラインの往来は多い。そして、ボクらジェネラル・アビエーションも少なくはないのである。
5年前の訓練では、アレゲニーから少し離れたピッツバーグ国際空港(同じくClassBで飛行機が多い)との交信に難があったため、それが1つのトラウマになっていた部分は否めない。

そんなこんなで、言ってみれば「プリ・フライト・ブルー」のような感覚がすこしだけ自分にあった。

セスナの予約時間は15:00-17:00の2時間、15:00からフライト・インスペクションをやるにしても、45分前というのは少々早い。おそらく密度の濃いブリーフィングをするのだろうと期待した。
ほどなくイントラのMr.Gがスクールにやってきて、飛行訓練をする空域の概要と本日の訓練内容の説明を受けた。基本的にはイントロダクション・フライトで、
・離陸
・訓練空域までの進出
・S-Turn
・上昇、下降、レベルオフ
等のマニューバをKOMMYのコンとロールでやってみて、余裕があればスローワー・フライト(スロー・フライトではない)とSTALLをやる、
ATCと着陸はMr.Gがコントロールをとる、

とのことだった。このほかにも経験談的なことや知識の確認、ホノルル特有の離陸手順や注意事項を確認した。

ほどなくしてエプロンに出た。その瞬間、「プリ・フライト・ブルー」は殆ど消え去った。目の前に並ぶジェネ・アビの機体たち。
aplon1_small.jpg

今日の搭乗機のN9846J、横に立って計器を除くだけで心が踊ってきた。Mr.Gとプリ・フライト・インスペクションをこなす。基本的には5年前とかわらないが当時はインジェクション方式の飛行機に乗っていて、ここホノルルではキャブ方式の飛行機しかないため、キャブに関連する項目のみ真新しい項目となった。

エンジンスタート前にATISを確認し、Class B Air Space出域のクリアランス。
ここは忙しい空港ならではの交信で、またATCも早口なもんだから、頭が少々ついていかない。だいたい、管制が「9846J」って言っているように聞こえないし。

チェックリストこなしつつ、エンジンをスタート。懐かしい感覚だ。
アレゲニーにいた頃は、RWYに入る手前のタクシーウェイでランナップしていたが、ここではパーキング位置でタクシー前にやってしまう。
スロットルを前に出して1700RPMまで回転をあげると、懐かしいレシプロの音が(大げさだが)心に響き、プロペラからの風邪を心地よく受ける。
自らのコントロールでタクシーを開始する。思っていたほど感覚は落ちていないようだ。あらかたコントロールできている。ただ、ブレーキの踏み込みに少々難を感じる。
実は、シートのポジショニングが十分ではなかったのだ。シートのセッティングをやや後ろ気味に固定してしまい、フルラダーまで踏み込めていなかったのだ。あとでMr.Gに操縦を代わったときにでも微調整しようと思ったが、結局最後までそのままだった。
ま、少々怪しげなタキシングでRWY4Rの「F」TaxiWayまで進出し、そのまま離陸した。

ヨークを若干前に押し気味にホールドし、右からのクロスウィンド処置のためヨークを右に倒し、Air Speedが上がるに連れてラダーを少しずつ踏んで、Vr(ローテーションスピード)の55ktでヨークを引いた。その瞬間、フワッと機体が浮き、Air Bornした。
自分でも信じられないくらい自然な離陸だった。離陸だけなら、たぶん初心者でもできる。プロペラトルクの関係(P-Factorと言われる)で上昇中は左に機体が流されがちだが、今日の離陸は比較的RWYHDGを維持できていたと思う。

今日の進出経路はRWY4Rを離陸後、そのまま高速H1に沿って西へ抜けるパターン。その先が訓練空域になっている。
さて、この訓練空域だが、非常にタイトな空域となっている。チャートを見ていただくとわかるかもしれないが、訓練空域というものの北側にはWheelerAFBのClass D、南西にはKALALEOLAの同じくClass D、そして高速H1以南はHONOLULUのClass Bのエアスペースが所在し、その隙間で訓練をする、という方が正解だろう。この空域を南北に往復しながらマニューバをこなした。片道2分もかからないくらいだった。とにかく狭い。そのおかげで、在空機同士で位置を通報しあいながら衝突防止している。
chart.jpg

まず最初にやったのはS-Turn。
眼下に見える国道を基準にSの字を書いていく。殆ど無風だったためか、あまり意識せずに左右の旋回をこなす。

つづいてSlower FLT。
Slowではなく、Slower。これははじめてやる項目だが、FLAPを10°だけ降ろして60ktくらいで飛行するというもの。

STALL
これもなぜかFLAP10°のままやってみることになったが、40ktになってもなかなかSTALLの挙動に入らない。VSIは下降を示しているからSTALLはしているんだろうけど、やはり、あの前方にストンと落ちる感覚がないとしっくりこない。

全般を通じて、高度維持は自分でも驚くくらいにできていた。ただ、維持ができていると言いつつも、「ビタッ!」とトリムが決まるポイントを設定できていたわけではなかった。その証拠に、常時ヨークを前に押し気味で固定していたため、手が疲れた。もっとも、これは肩の力が入りすぎていた証拠だと思うけど。

そうこうするうちにPHNLに帰投することとなった。Mr.Gが手早くATISを入手しClass Bエアスペースの進入クリアランスを取得する。
帰りのルートは行きのほぼ逆で、日ごろの買い物とかで見慣れた光景を眼下に見て、フォード・アイランド(海軍の航空基地)の真上1,500ftを通過後、若干左に機首を向け海軍のゴルフ場へ向

う。そこが、RWY4のLeft Downwindの、RWY22のRight Down Windの進入点となる。RWY4のDownwindに入り800ftで80ktを維持する。TWRが呼びかけているが、早口すぎてよくわからない。Mr.Gが言うには、

"I call for base"

つまり、Extend Downwindとのこと。このあと、RWY4LへのLDGが指示されたが、まもなく長い方かつジェネアビエプロンに近い方のRWY4RへのLDGへと変更になった。
目の前に広がるのは紛れもなくホノルル国際空港の大きなフィールド、そして紺碧の海。ベースターンを終わったところでMr.Gにコントロールを渡す。
ちょっと高度が高かったようでPAPIはオール白。クロスウィンド・コンポーネントがあるとのことだったが、Mr.Gの見事なコントロールでLDG。

スポットインしてエンジンをカットした。アビオもマスターもオフにして、アビオのクーリング特有のモーター音だけが聞こえる。なんとなく懐かしい。
機体から降りてスクールでのデブリに向う途中、Mr.Gから「どうだった?」と聞かれ、

「Great!」

と自分でもニコニコしているのがわかるくらいに答えた。本当に最高だった。1フライトを終えた充実感と、ちょっとした興奮と、「心躍る」ってこーゆーことなんだろうと思った。そして、それはとても久しぶりに感じることができたものだった。

Mr.Gの好評としては全般的にはOKとのこと。「質問は?」との問いに、

「STALLのとき、40ktまで落として思いっきりヨーク引いていたのに、なぜSTALLしなかったんだろう?」

と聞いてみた。
すると、「トリムをいじりすぎ」といわれた。
なるほど、なかなかトリムが決まらないから細かく修正していたら、やりすぎていたか。
それと、反省点として指摘されたのが、「計器を見すぎ」とのことだった。VFRだから計器よりもむしろ外をメインで見る必要がある。厳密には、外と計器の両方を見る必要があり、そのバランスのことを言われたのだけど、むかしからシミュレーターばかりやっているためか、どうも計器に頼る傾向は否めない。
ひとまずの課題はこの2つだ。

LOGブックの記入を済ませ、スクールをあとにした。
土曜の昼下がり、心地よい疲労感と達成感、そして充実感でウキウキしながら家路に着いた。
次のフライトはMr.Gが出張のため2週間後となる。それまでの間、チャートとGoogleMapと「独り言」でイメトレだ。

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プロフィール

KOMMYthePILOT

Author:KOMMYthePILOT
このblogでは、FAA Commercial Pilot(ASEL, AMEL) with Instrument Rating(事業用固定翼単発・多発操縦士+計器飛行証明) KOMMY(元ハワイ駐在員:現在は日本在住)のFLT(Flight)の模様をお送りしています。


ちなみに、
1970年生まれ、九州生まれの"おいさん"です。
(ウチの地元では、"おじさん"のことを"オッサン"と言わずに、"おいさん”と言います。)

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