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"This is what in real"

6/10/10
Type of A/C: BE95A
Duration of FLT:1.7hrs
Route of FLT: PHNL-PHJR-PHNL
Normal T/O:7
Normal LDG:7

6/11/10
Type of A/C: BE95A
Duration of FLT:1.6hrs
Route of FLT: PHNL-PHJR-PHNL
Normal T/O:5
Normal LDG:5

6/12/10
Type of A/C: BE95A
Duration of FLT:1.6hrs
Route of FLT: PHNL-PHJR-PHNL
Normal T/O:4
Normal LDG:4

気がつけばAMEL CommercialのCHK RIDEを受けていた。
BE95-2.jpg

ASELのCHK RIDEが終わり、家族で日帰りOGG弾丸ツアーを敢行したあと、約1ヶ月ぶりにBE95で飛んだ。2回、3.3Hrs。これでCHK RIDEの準備は終わりだった。
というのも、FAA Practical Standard Test(PTS)によれば、ASEL CommercialとAMEL Privateのライセンスを持っている場合、AMEL Commericalでデモしなければならない項目というのは以下のとおり(マニューバ系のみ)になる。

・Normal Take Off/LDG
・Shortfield Take Off/LDG
・Abort Take Off
・Steep Turn
・Slow Flt
・Power On Stall
・Power Off Stall
・Vmc Demo
・One Engine Inpoerative
・One Engine Shut Off and Restart

ほぼPrivateのCHK RIDEと同じなのである。よって、CHK RIDE前に感を取り戻すべくMr.Jとトレーニングをすることにした。プランニングとしては、その週の土曜日にCHK RIDEを受けるように設定して、逆算して必要数飛ぼうということでMr.Jと決めた。

「J、何回飛べばイイと思う?」
「そーだな、KOMMYの場合、2,3回だと思うけど。」

本当か?1ヶ月マルチで飛んでないんだぞ。飛んでみないことには分からない。
ひとまず、CHK RIDEの1週間前に1本目を予定して、週明けの早い時期に2本目を、そして必要であればCHK RIDE寸前に3本目を飛ぶことにした。

■トレーニング--------------

そしてなにかが必ず起きる。
久々のマルチを楽しみにしていた土曜日、昼からのFLTに備えてイメトレしていた午前中に、クラブから電話が掛かってきた。

「KOMMY、すまん。BE95が修理に入った。細部はまだよく訊いていないんだけど、水曜日か、木曜日くらいまでかかりそうだ。」

なんですと!
よくよく訊いたらドアヒンジのネジとバッテリー交換が必要らしく、パーツ取り寄せも必要らしい。修理が必要なのはともかく、直るのが木曜というのは困った。飛べる回数が減ってくる。

「J、頼む!クラブオーナーに言ってとっとと直すように頼んでくれ!」

実は焦っているのには理由があった。AMELのCHK RIDEといえば神様が試験官の1人として候補になるが、今回は晴れて最近AMEL試験官の資格をとったMr.Aという人物にお願いすることにしていた。この人物、実は本職が大手エアラインの機長で、趣味なのか副業なのか、アクロバットやら戦時中の爆撃機にも乗っているらしい。そのMr.Aが、エアラインの便でHNL入りするのがCHK RIDEの前日、で、その数日後にはまた乗務でHNLを離れるらしい。
もう1つ、実はこのCHK RIDEが終わった後、家族でハワイ島観光旅行(今度は民航機で3泊4日)に出ることになっていた。これは、どちらかと言えば慎重派の自分にとっては若干のギャンブルだった。Wxの関係で飛べないと判断した場合はCHK RIDEを翌日に延期したりするが、今回それをやると、Mr.Aが次にHNL入りするときまで待たなくてはならない。(できれば神様には500ドルを払いたくない。)よって、このCHK RIDEはなんとしても一発でPASSしなくてはならない。
そのためのトレーニングを余裕を持ってプランニングしたつもりだったし、Wxも微妙ではあったが、飛べなくはない予報だった。それが機体トラブルで準備期間が最大2日しかなくなったのだ。

「木曜日と金曜日に、午前・午後各1回って飛べるか?」
「スマン、木曜の午前中は別の用事があって、飛べない。」

最大じゃ、3回だ。仕事の休みを調整して、最大3回飛ぶことにした。

土曜日に飛ぶつもりが「お預け」になり日・月・火・水と落ち着かない日々を過ごし、1本目を木曜日の午後に飛ぶことになった。久々のBE95、CHK LISTを見ながら操作していくと、次第に手順が脳内によみがえってきた。North Shoreまで進出して雲の隙間を探しながら雲上に出る。ひととおりマニューバをこなす、意外にもあまり忘れていない。JRFでTGL、ウィンドシアー、というよりも「擾乱」という感じの弱い気流がShort Finalにあり、アプローチがゆらゆらしている。
翌日金曜日の午前中、前日の反省点を重点的に復習する。マニューバはStallとVmcデモを復習し、JRFでTGLを長めにやった。HNL ILS4Rも満足できる出来具合だった。2回のFLTで3.3Hrs。午後のFLTはキャンセルすることにした。

■Oral-------------------
そして当日、朝5時半に起きて7時にはクラブに入り、必要な書類を机に並べ始めた。約束の7時半を少々過ぎて、Mr.Aが入ってきた。

Mr.Aは大柄なナイスミドルという感じだ。IACRAにMr.Aがログインしてペーパーワークを始めようとするが、ログインが拒否される。先週のASEL CommercialのMr.Mのときも同じコトがあった。・・・とりあえず印刷したフォームでペーパーワークをすすめることにして、Oralを始めることにした。

「じゃ、Airplane Systemのことから訊いていこうか。搭載ENGはなに?」
「(え?ソレ系の質問?)LycomingのO-360です。」
「パワーは?」
「1つあたり180bps、2つで360bpsです。」
「BE95のStall Speedは?」
「!」

ここにきて、初めて自分はBE95のStall Speedを正確に覚えていないことに気がついた。弁明すると、マルチで飛ぶということはStallさせられない(スピン・リカバリーがとても困難だから)ので、通常のオペレーションで85kt以下で飛んだことがなかったためだ。覚えていないといけない数値は、ローテーションが85MPH、Vyseが102MPH、Vyが106MPH、アプローチスピードはVyse、Short Finalでは90MPH、タッチダウンが85MPH前後等々。実際にはスピードメーター見ればStall SpeedはWhite ArcのBottomという形でDirty Configurationについては表示されている。スペックはマニュアルを見れば記載されているのでOralは乗り切れるが、少し反省した。にしても、機体そのもののマニアックな内容ばかり突いてくる・・・

「Vyseってなに?」
「ENG1つでのBest Rate Of Climb、つまり短時間で目的高度に到達できるスピードです。」
「Critical ENGってなに?」
「止まった場合に機体のコントロールとパフォーマンスに最も影響を及ぼすENGです。」
ようやくそれらしい質問が始まった。
「BE95の場合、Critical ENGはどっち?」
「左ENGです。」
「なぜ?」
Privateのときと同じB737を改造したモデルを取り出す。
model.jpg

「まず、BE95のプロペラは、両方ともコックピットから見て時計回りに回転しています。そしてこのCritical ENGというのはP-Factor、Acceralated Slipstream、Spiral Stream、Torqueによって決められます。P-Factorであれば、」
「そこまで、それで十分だよ。」

期待する回答が出てくることが分かった時点で止める、ということらしい。

その他に訊かれたのは、
・LDG Gear System
・Propeller System(注意するのは、「ENG OILの圧力」と「プロペラピッチ角」の関係が、Single ENGとは逆になる。)
・Fuel System(なにを引き出そうとしているのかしばらく分からなかったが、Cross Feedのことを言わせたかったようだ)
・Maximum Service Sealing
・OEIで動いているENG側にバンクをとりBallを半分ずらす理由


さて、Mr.Aの質問振りだが、単発でポンポンと質問が飛んでくる感じだ。ENGの型式を聞かれた後で、プロペラの型式まで聞かれたらどうしようかと思ったけど、そこまでは細かくなかった。けど、Mr.Mとは別の視点があるようだった。そして、機体システムのことを訊いてばかりいるのかと思えば、いきなり、

「ハワイでIcingは発生する可能性はあるかね?」
「(なにかで訊き間違えて)ありません。」
「なぜ?」
「すみません、もう一度質問をいただけますか?」
「ハワイでIcingはある?ない?」
「あー、あり得ます。」

と、いきなりEnvironmentのことを訊いてきたりと、なかなか予測が難しい。でも、Mr.Mと同じように、ディスカッションというか、Ground Schoolのような雰囲気でいろいろと為になるハナシも聞くことができた。

他にも、
「家族を乗せてOEIのままHNL RWY4Rに進入し、Short FinalでGo Aroundの指示が出た。どうする?」
「RWYになにかいますか?」
「空軍のKC10」
「その向こう側へ降ります。」
「Take Off roll中だよ。」
「4L、8L、タクシーウェイその他、降ろせそうなところに降ります。Go AroundはDeclynします。」
「そうだ、OEIでGo Aroundはするべきではない。OEIで上昇なんか期待できない。家族を乗せていれば、なおさらだ。」

といったようなことも訊かれた。

■RIDE------------
さて、実際に飛ぶという段階になってランプに出ると、日本語で書くと曇天という感じだった。South Practice Areaはとても微妙なコンディション。オアフの西側の洋上で空域を探すことにした。
雲の高さは4000~4500ftといったところ。マニューバは3000ftAGL以上の高度が必要、いつも練習で飛んでいるのが4500ftだ。

「洋上なので3,500ftでやります。」
「んー、もうちょっと北西に移動したほうがイイ空域があるんじゃない?」

Kaena Ptの北西にイイ感じのスペースがあった・・・経験を積むとどこら辺が空いているのかわかるようになるのか?

Steep turn、Slow Flt、Stall、 Vmcデモとこなしていく。
Slow Fltでは90MPHで安定させた。

「それ、Slow Flt?」
「ええ、いつも90MPHでやってます。」
「90MPHはSlowではないな・・・70でやってごらん。」
「!・・・70ですね、わかりました。」

あまりストールギリギリまでスピードを落とすことがなかったし、トレーニングでも神様とのCHK RIDEでも90MPHだったので、それでイイと思っていたが、70か・・・
ちなみに、これはパワーとピッチと高度と速度の関係を頭に入れていれば、簡単にできる。
ということで70MPHで安定させる・・・なんだかもうCHK RIDEというよりも、普通にトレーニング受けている感じだ。

空中マニューバ系の項目はだいたい終わり、あとはOEIが待っている。どこでスロットルを抜いてくるか・・・

「じゃ、HDG120で飛んで」

しばらく飛んでいたがとくにアクションを取る様子がない。そのかわり、機体が右に振られるような感覚を憶えた。

『ん?X wind?』

ラダーでBallをセンターにキープしてみる。Ballはセンターになっているけど、なにかが変だ。各メーターをスキャンしている内に、右のRPMが下がっていることに気がついた。すかさず右のプロップレバーをクルーズセッティングの2400rpmに合わせようとするが、RPMに変化がない。

『なんだこれ?なにかが変だ。』

それでも右ENGは外観上異常が見られない。

「なんで左ラダー踏んでいるの?」
「踏まないとレベルを保てないからです。」
「なんで?」
「わかりません。」

なにかが変な気はするのだが、スロットルを動かしてもプロップを動かしても、右ENGのRPMがウンともスンとも言わない。そして右ENGは普通に回っているように見える。

「右ENGは回っている?それとも止まっている?」
「回っていると思います。」
「なぜ?」
「外観上異常なく、マニホも動いています(これをENGが生きている証拠とするのは間違い)。ただ、なぜかRPMが上がらないんです。」
「じゃ、Fuel Selectorを見てごらん。」
「え・・・」

右TANKを見てみると、なんとOFFになってやがった!やられた!

ただのトラブルシューティングかと思い、反射的にFuel Selectorに手をかけたが、

「あ~~!それ触らない!」
「???」
「もう1回訊くけど、右ENGは回っている?止まっている?」
「止まっています(ちくしょー!)。」

すかさずMixture,Prop, Throttole、Flap、Gearと呪文を唱えながらOEIのProcedureをこなす。そしてMr.Aはこう言った。

「これが、よりリアルに起こりうるシチュエーションだよ。見た目はわからない、でもDead Foot。そしてENGは死んでいるんだよ。」

以前、IFRトレーニングのイントラMr.Mに、C172で飛んでいるときに、知らない間にFuel SelectorをOFFにされたことがあった。このときは、Single ENGが止まるだけなので音でもGの体感でもENG Failが直感的に認識できた。即座にFuel SelectorをBothに戻すことで、特にRestartをする必要もなくRecoverできた。
しかしマルチでは、徐々に現象が現われるので、自分のスイッチが入りにくい。数分の間、Slipしながら飛んでいたことになる。回っているように見えていた右ENGは、Wind Millしていたのだ。完全にやられた。
その後、一通りのトラブルシュートとENGをShut downし、Restartもやった。


その後、KALAELOA(JRF)に向かい、まずはNormal LDG。
かと思いきや2NM on FinalでGear Downしたところで片方のスロットルを閉じられた。

『まさかのLDG1本目でのOEIかよ~!』

普通ソレはやらないと思うんだけど・・・まあとにかくこなすだけだ。Short FinalでFlap10にセットしたところ、

「FLAPいらないよ。RWY4R、8000ftある。」

そりゃそうだ。Flap Upのまま降りてTGL。そしてShortfield LDG、Full Stop、Short Field Take Offと続く。そしてFlapが上がりきりCross Windに入ったところでまた右スロットルを抜かれる。右上昇旋回中で右ENG Fail、これはツライ。急バンクで右に回りそうになるのを両手でヨークを支えてOEIの姿勢に持ち込む。

「じゃ、このままNormal LDG」

Abeam TDZあたりで通常より遅めのGear Down、No FlapのままVyseを維持しながらアプローチをする。そしてMr.AはShort Finalでこう言った。

「91T、 Go Around!91T、Go Around」

普通の感覚だとGo Aroundをデモさせたいと思うから、そのままFull Powerにしてしまう。そして自分もそうしてしまった。

「Go Aroundするの?」

そう訊かれて我に返った。

「Declineするのでこのまま降ります。」

Oralでも答えたはずなのに、またしてもやられた~!

それが終わってTake Off Roll中に、

「じゃ、HNLに戻るから、Depart to Northをリクエストして」
「え?ILS4Rはやらないんですか?」
「なんだって?」
「Instrument Approachですよ、やらないんですか?」
「ああ、必要ないよ。」

大急ぎでTWRにDepart to Northをリクエストしている間に、RWYを通り越した。これは言い訳だが、Gearレバーに手をかけようと思った寸前に、

「なぜGearが下がったままなの?」

と言われてしまった。

HNLではRWY4Lに普通に降りた。HCFにコンタクトしてSQUAWKを貰ったときには、なぜかMr.Aはトランスポンダの設定まで手伝ってくれていた。

”91T,Turn Right ”E” and hold short 4R”

そしてHold Short Lineに近づいたとき、

”91T,cross RWY4R, traffic,xxxx”

この指示を聞いて、反射的にスロットルのパワーを上げて、RWY4Rのスレッショールド方向をみたら、遠くの方、RWY上にトラフィックがいる。
瞬間考えた。トラフィックはチラ見しただけだ、そう近くはない。そしてTWR]がCrossしろと言っている。で、0.5秒くらいでCrossを決断したのだが、Hold Short Lineを超えたところでMr.Aが、

「Are you sure clear the traffic?」

と言ってきて、これはグサリと刺さった。つまり、ATCの指示は絶対ではなく、安全を脅かす可能性があれば拒否するコトだってできる。そのDecision Making ProcessがMr.Aにはよく映らなかったらしい。もっとゆっくりと、確実に状況を観察する必要があった。このことは、ENGを切ったアト、(ご指導ではなく)十分にディスカッションし、今後の糧とした。

結果はPASSED。ただし改善した方がよい点も多かった。

・旋回時にラダーをうまく使っていない。だからSteep Turnの時に上昇してしまう。(左旋回時は)アドバース・ヨーになるので注意すること。
・OEIでのGo AroundはNever。タクシーウェイでも芝生でもどこでもいいから降りること。
・OEIでのLDG、RWYが長いのであればNo FLAPsで十分。
・なんらかの形でDead Footを認識したのなら、Mixture, Prop Throttoleをすべて前へ。
・離陸時、機首が異様に左を向いてGround Rollが始まった。必要であれば右ブレーキを使うこと。
(言い訳すると、左スロットルレバーが右よりも重く、スロットル開度もずれているためであると思う。)

とにもかくにも、終わった。
C172で初めて空を飛んだのが2003年4月のこと。そこから半年間のアメリカ出張の間で50Hrs飛んだケド、その年にはPrivateのライセンスはとれなかった。そしてそこから6年経って2009年4月に再びC172のヨークを握り、CommercialのAMELまで取得してしまった。
クルマで言えば、タクシーを運転するための2種免許みたいなものなのかもしれない。でも、プロであることには違いない。

このあと、自宅に戻り、たまにすれ違うHAWAIIAN AIRのB717にパッセンジャーとして搭乗し、ハワイ島に向けて飛び立った。家族サービスの始まりだ。それでも、窓から見える風景も、自然と自分のFLTや経験とリンクさせてしまう。

やっぱジェットは速ええ~。

見慣れたKONA(KOA)のRWY17にLDGし、いつも給油しているセルフスタンドを遠くに見つけ、Baggage Claimに抜けると、なんとも不思議な感覚だった。

これまでの飛行時間:275.9Hrs
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プロフィール

KOMMYthePILOT

Author:KOMMYthePILOT
このblogでは、FAA Commercial Pilot(ASEL, AMEL) with Instrument Rating(事業用固定翼単発・多発操縦士+計器飛行証明) KOMMY(元ハワイ駐在員:現在は日本在住)のFLT(Flight)の模様をお送りしています。


ちなみに、
1970年生まれ、九州生まれの"おいさん"です。
(ウチの地元では、"おじさん"のことを"オッサン"と言わずに、"おいさん”と言います。)

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