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"Decision"

【動画情報】
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08/29/09
Duration of FLT: No FLT

No FLTなのに、なぜ記事を立ち上げたか?

たぶん、
・コレは書いた方がいいと思ったから
・ネタが最近ないから
・今、Privateを目指している人、これから目指す人、興味がある人には知っておいて欲しいから

といったところだろうと思う。

なにを知って貰いたいかと言えば、Decision MakeとLimitationについてだ。

6年前、本土で訓練していたときのこと。
飛行時間は40時間を超え、SoloのXCに出ないことには先に進まない段階だった。本土東部時間
ゾーンの北の方、ピッツバーグ近辺、風は大したことないが、この時期は視程が6マイル(このマイルはNautical Mileではなく、Statue Mile、1マイルが約1.6kmの方)程度の日が多かった。VMCであることには違いないのだが、当時訓練を受けていたスクールの決まり(ポリシー)で、Student Soloの視程は10SM以上、という条件があったため、機体を予約しても飛べない日が何日も続いた。

似たようなこと(しかし、根底的には全く別の事象)が、今ホノルルでも起きている。
ここでは風だ。Mr.Gから貰ったSoloでのリミテーションは、Head windで15kt、Cross windで5ktだ。これを超える風のコンディションでは、飛ばせない。
これはちょっとしたトラウマやジレンマに感じることもある。ただ、あまり考えないことにしている。気にしても仕方がないし、駐在期間もまだまだあるし、IFRまで含めて、よほどのことがない限り、「取れなかった」ということにはならないだろう。

6年前と今で、なにが決定的に違うかと言えば、以前はイントラが「許可できない」だけの話だったが、今は「自分で決めている」ところだ。

今日のFLTメニューは、いくつかの選択肢を考えていた。なお、前日の時点でFLTの時間帯の予想windは、070@10kt、これはリミテーションの範囲内だ。飛行機の予約は46Jを9:00AM~11:00AMの間、押さえている。ただし、その後の短時間予報が変更になり、10:00AMからwind070@12G18ktの予報となった。

①Lanaiまでの往復XC
とにかく残り1.4hrsのsoloを早く消化したい。FAAレギュレーションでは、もうチェックライドを受けてもいいのだが、日本のライセンスに書き換えられないかもしれない。よって、この1.4hrsは妥協できない。Lanaiまで往復すれば、余裕でクリアできる。

②KALAELOAでのTGL
短時間予報は、KALAELOAについては全く問題なし。仮にホノルルの風が強くなるようであれば、
Mr.Gを隣に乗せてKALAELOAまで飛び、そこでMr.Gを降ろしてSoloに入ればいい。

③マニューバ・レビューのDUAL FLT
チェックライドに備えた、これまでのマニューバのおさらい

短時間予報がFLT前にいきなり変わることはめったにないし、風にしたって10:00AMになったとたん
Gustyになるわけではない。最終的なdecisionは当日朝にすることとして、仮にXCをやるとなると
LOGBOOKにENDORSEMENTを貰わないといけないので、8:30AMにスクールで待ち合わせをすること
にした。

ここのところ、結果論だけで言えば、飛べたのにキャンセルした日が続いた。ただ、これはあくまでも結果論であり、Decision is decisionと自分に言い聞かせている。
ただ、それだけに、余計に飛びたいという欲求は募る。

時間よりやや遅れてMr.Gがスクールにやってきた。ただ、どういうわけか、奥様も一緒だった。

「すまない、今日、予定変更で、選択肢のうち、DUALはできない。で、XCも(HNLへ戻ってくるときに
は)風的に厳しいと思う。Soloでローカルなら行けると思うけど、どうする?キャンセルするか?」

奥様と一緒なのは、朝から別の予定となったということらしい。①と③の選択肢は自動的に消滅した。アトは②で行くのか、キャンセルなのか。Solo、10:00までに戻れば問題ないだろう。SoloでJRFへ向いTGL、②を選択した。

Mr.Gに連れられて、ランプに出た。他にも出発準備中のセスナが数機。

「あそこにいるのは、おそらくKOMMYがチェックライドを受けるときの試験官になる、Mr.Mだな。」

Mr.Mはイントラでもあるようで、別にもう1人がセスナの準備をしていた、これからStudentのトレーニングのようだ。

Mr.Gはハンガーの中に戻って、プリフライト。時間は9:10AMになろうとしているところ。飛べて、1.0hrsというところか。それでも、その次のFLTで各日に1.4hrsを突破できる。何事も積み重ねだ。

機体に乗り込み、ATISを確認する。

"Honolulu International Airport information "U", 1853z, wind 060@12, G17..."

「マジですか?なんでもうGustingなんだ???」

風の感じは概ねHead windで心地よい感じ、つまり弱風ではないのは確かだ。
で、G17がとても微妙だ。というのも、この060@17をヘッドウィンドとクロスウィンドに変換すると、リミットギリギリなのだ。厳密には、KONAのXCのときにはクロスウィンドのリミットを8ktまででもらっていた(ただし、当日限り)から、自分のスキルの限界をそのように考えてみた。

「行けるのか?ここを上がってKALAELOAでTGLやっている間は大丈夫だろう。けど、予想より早くGustingが観測されてて、戻ってくる時間帯は大丈夫か?」

しかし厳密には、クロスウィンドは5ktまで、レギュレーションを守るのか破るのか、という自問自答になった。コックピットで5分間考えた。窓から手を出して風を感じてみた。2つとなりのMr.Mが乗っているセスナがRUNUPを始めた。試験官に、自分のリミットを越えてSoloに出たことが判れば、イイ印象は持たれないだろうな・・・

悩んだ結果、FLTはキャンセルした。

キャンセルの理由はただ1つ、責任がもてないことだ。たぶん、十分安全に行って帰ってこれる。けど、もしミスってRWYから逸脱したり、飛行機を壊したりしたら・・・自分だけで責任は取れない。ましてや、レギュレーションを破っているということで、Mr.Gにもスクールにも迷惑をかけるだろうし、チェックライドの受験すら危ういかもしれない。
プロならイヤでも飛ばないといけないシチュエーションもあるだろう。けど自分はStudentだ。イヤではないし、飛びたいが、ほんの少しuncomfortableなので、ヤメた。

機体から降りてハンガーに向って歩き出したら、なんとMr.G夫妻が反対から歩いてきた。

「風が出てきたのか?」
「ATISが050@12G18ktって言っている。5分考えて、ヤメにした。」
「Good decisionだ。」

少々穿ったモノの見方かもしれないけど、ひょっとしてMr.Gは影でずっと見てたのかな?
鉢合わせのタイミングよすぎだったし。もしこのまま上がっていたら、Mr.Gからの教育的指導が待っていたかもしれない。
それと、2機となりのパーキングで待っていたMr.Mも。RUNUP終わってもなかなかタクシーしなかったし。(考えすぎか?)

これはいつも言われていることだが、「少しでもuncomfortableに感じるなら、ヤメるべきだ。」コレはLDGがウマくキメられなさそうなときの「LDGをヤメてGo Around」の場合と「FLTそのものをヤメておく」場合とがある。ただ単に臆病風なだけかもしれない。けど、FLTの世界に度胸は不要だと思うし、少しでも不安要素があれば取り除き、もしそれが取り除けないのであればヤメる、が正解なのだろう。
今日は「飛びたい」という自分の気持ちとの葛藤もあった。飛べないだけ足踏みは長引くけど、そこを抑える理性、それと自分のリミテーションやスキルを自覚した上での論理的思考・判断力、これはパイロットとして心がけておくべきメンタル・ファクターだと自分では思っている。

今日のコックピット滞在時間:5min
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プロフィール

KOMMYthePILOT

Author:KOMMYthePILOT
このblogでは、FAA Commercial Pilot(ASEL, AMEL) with Instrument Rating(事業用固定翼単発・多発操縦士+計器飛行証明) KOMMY(元ハワイ駐在員:現在は日本在住)のFLT(Flight)の模様をお送りしています。


ちなみに、
1970年生まれ、九州生まれの"おいさん"です。
(ウチの地元では、"おじさん"のことを"オッサン"と言わずに、"おいさん”と言います。)

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